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「老人ホームに入居を決めた理由やそれまでの在宅介護などについて」
<テーマ>
老人ホームに入居を決めた理由やそれまでの在宅介護などについて
介護の現場では、多様なご家族との出会いがありますが、「在宅での介護か、施設入所か」で迷う方が多いと感じます。ご本人の意向とご家族の意向が一致しなかったり、身体の状態や介護を受ける方の不安や負担、費用の問題だったり、様々な要因が絡み合い、簡単に答えを見つけることはできません。重要なのは、どちらを選んでも「これで正しかった」と思えることです。
後悔のない選択をするために、在宅介護と施設介護のそれぞれの利点や、判断の際に考慮すべき事柄についてお話しします。
<在宅介護と施設介護について>
まず簡単に、在宅介護と施設介護について説明していきましょう。
◆在宅介護の特徴
在宅介護は、施設介護に頼らずに自宅で介護を行うことを指します。住み慣れた家や慣れ親しんだ土地で過ごすことができる在宅介護は、生活環境の変化が少なく、要介護の方の精神的な負担が軽減するという点で好ましいと言えます。しかし、共に生活しながら介護をする家族にとっては、負担が大きくなりがちです。
◆施設介護の特徴
要介護度が高くなると、専門的な介護や医療が必要になり、家族だけでは適切なケアが難しくなる場合があります。特に24時間体制での介護が必要な時や、家族が介護に時間を割けない場合は、老人ホームを利用する選択肢が増えるでしょう。その中には、在宅介護が家族に負担をかけることを懸念し、老人ホームを選択したいと考える方もいます。ただし、老人ホームを利用する場合高額な費用がかかる場合もあり、老人ホームごとに費用は異なりますが、資金的負担が大きくなる可能性もあります。
<在宅介護と施設介護、どちらの選択が最適?>
在宅介護を行っている場合、老人ホームへの入居を検討するタイミングは個々に異なります。特定の期間や年数を基準にして決めるべきというものではありませんが、適切なタイミングを見極めることが難しいと感じる方も多いでしょう。そこで、下記のような状況であれば検討した方がいいというタイミングを載せておきます。
・独居の方で、薬の服用を自覚し、不安を感じるようになったとき
・身体機能が低下し、トイレに間に合わなくなり、排泄の介助が必要にな
ったとき
・お風呂の浴槽に跨げなくなったとき
・家族が介護をしており、生活に支障が出始めたとき(睡眠時間の大幅な
削減や介護離職など)
・在宅介護をしているが、家にいる際の匂いが気になるとき(尿臭など)
在宅介護と施設介護の両方にはそれぞれメリットとデメリットがありますので、両者の選択を検討する際にはご本人や介護者の状況や希望に合わせて考慮する必要があります。
<在宅介護のメリット・デメリットについて>
在宅介護のメリットは、自宅での生活環境が維持されることや、家族との絆が保たれることが挙げられます。また、自分のペースで生活できることや、自分らしい生活を送ることができる点も重要です。
一方、在宅介護のデメリットは、同居する家族に負担がかかりがちだという点です。休日もなく終わりも見えず、心身共にストレスがたまって疲労困憊し、介護うつに陥るケースも珍しくありません。特に認知症の介護は、暴言や妄想、徘徊などに悩まされることが多いようです。また、介護離職で経済的に困窮するリスクや、老々介護での共倒れの恐れもあります。急な体調の変化など、不測の事態に適切に対処できない可能性もあるでしょう。
<施設介護のメリット・デメリットについて>
施設介護の大きなメリットは、専門的な知識がある介護職員・看護職員に、24時間体制でみてもらうことができることです。病気や夜間の急変などにもいち早く対応してもらえるため、家族の精神的な負担を軽減することができます。もちろん家族だけではなく、入居されるご本人にとっても利点は多いといえます。
しかし、施設介護のデメリットは、自宅から離れることで生活環境が変わり、家族との距離が離れることが挙げられます。どちらの選択がより希望に近いかを検討する際には、ご本人や介護者の希望や状況、介護の必要性や負担、家族との関係性などを考慮して判断する必要があります。例えば、「ひとりでいるのが寂しい」という場合や、「自分で食事を作るのが辛い」という場合は、施設での暮らしを選択したほうが、快適に感じるかもしれません。
<在宅介護での支援サービスを活用しよう>
在宅介護とは、身体が元気なときとは違い、生活の中で何かしらの介護が必要な状態です。そのため、介護をする家族にとって在宅介護は負担が大きくなるケースもあります。日本には介護保険サービスをはじめとした、介護者の負担を軽減できるさまざまな制度がありますので、在宅で利用できるサービスは積極的に活用していきましょう。
<在宅介護サービスの種類>
在宅で利用できるサービスはいくつかのカテゴリーに分けられます。具体的には、以下のようなものがあります。
居宅(介護)サービス:介護保険制度に基づくサービスで、介護保険を利用して提供されます。訪問介護や通い介護、訪問入浴などが含まれます。介護が必要な方の自宅で、定期的に介護サービスを受けることができます。
地域密着型サービス:地域の施設や団体が提供するサービスで、地域のニーズに応じたサポートが提供されます。例えば、地域の公民館や福祉施設での日中の活動、地域のボランティアによる支援などが含まれます。
自費で利用するサービス:介護保険制度の対象外であり、利用者が自己負担で支払うサービスです。プライベートの介護サービスや、介護付きの住宅施設などがあります。
これらのサービスは、介護が必要な方やその家族にとって、在宅での生活を支援するためのさまざまな選択肢となります。
以下にまとめてみましたので参考にしてみてください。
訪問型のサービス |
訪問介護 |
訪問看護 |
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訪問入浴 |
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訪問リハビリテーション |
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居宅療養管理指導 |
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通所型のサービス |
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通所リハビリテーション(デイケア) |
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地域密着型 |
認知症対応型共同生活介護(グループホーム) |
定期巡回・随時対応型訪問介護看護 |
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夜間対応型訪問介護 |
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地域密着型通所介護 |
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療養通所介護 |
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認知症対応型通所介護 |
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小規模多機能型居宅介護 |
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看護小規模多機能型小規模看護(複合型サービス) |
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地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 |
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地域密着型特定施設入所者生活介護 |
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短期入所型のサービス型 |
短期入所生活介護(ショートステイ) |
短期入所療養介護(医療型ショートステイ) |
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福祉用具 |
福祉用具の貸与費の支給 |
福祉用具の購入費の支給 |
|
住宅改修 |
住宅改修費の支給 |
<介護施設(民間施設)の種類ごとの特徴>
最後に、もし施設に入居する場合に介護施設についての紹介をさせていただきます。
介護における民間施設では、入居費用や月額利用料が施設ごとに異なります。これにより、高級志向の施設から入居費用を抑えた施設まで様々な選択肢があります。自立の方から要介護の方まで対応可能であり、個人のニーズや経済状況に合わせて選択できるのが特徴です。民間施設には、大きく以下の4種類があります。
介護付き有料老人ホーム:介護サービスを提供しつつ、入居者の生活を支援する施設です。通常、入居時に入居一時金が必要となる場合があります。
住宅型有料老人ホーム:自立した生活が可能な高齢者向けの住宅です。施設内に介護サービスを利用できる施設もあります。
サービス付き高齢者向け住宅:介護サービスや生活支援サービスを提供する高齢者向けの住宅です。自立した生活が可能であり、介護が必要な場合はサービスを利用できます。
グループホーム:小規模な集合住宅で、入居者同士が共同生活を送る施設です。介護や生活支援が提供され、家庭的な雰囲気が特徴です。
これらの施設では、入居時に一時金が必要なケースが一般的ですが、施設によって条件や料金が異なります。
セリスでは、上記の住宅型有料老人ホームを運営しておりまして、介護度に応じた利用内容を選択(カスタマイズ)していただくことが可能です。入居されるご本人様に合ったプランのご用意ができ、またそのために施設の月額費用や最初の入居費用が明瞭というご意見を頂いております。
施設への入居をご検討されている方や、この記事を読んで介護施設に興味を持たれてた方はぜひご連絡ください。いきなり入居ではなく、ご相談や質問などでも構いません。まずは施設の見学などを通して、介護施設の現場の雰囲気だったり、システムだったりを実際にご覧いただけますと幸いです。