アスカの豆知識【認知症の方が施設入居を嫌がる場合の対処法|施設選びのポイントを解説】2026.03.07
H1.認知症の方が施設入居を嫌がる場合の対処法|施設選びのポイントを解説
認知症の方が施設入居を嫌がるのは、決して珍しいことではありません。
住み慣れた自宅を離れる不安や施設への誤解、家族が介護すべきだという思いなど、さまざまな理由があります。
本記事では、施設を嫌がる理由、適切な対処法、してはいけないこと、施設選びのポイント、よくある質問について解説します。
H2.認知症の方が施設入居を嫌がる理由
認知症の方が施設入居を嫌がる背景には、いくつかの理由があります。
主な理由について見ていきましょう。
H3.住み慣れた環境を変えたくない
認知症の方にとって、住み慣れた自宅は安心できる場所です。
長年暮らしてきた家には、使い慣れた家具や家電があり、近所の景色も記憶に馴染んでいます。
認知症になると新しいことを覚えるのが難しくなるため、環境の変化を極端に嫌がる傾向があります。
自宅という安心感のある環境を失うことへの不安から、施設入居を拒否する方が多いです。
H3.施設に対する不安や誤解がある
施設に対してマイナスなイメージを持っている方は、施設入居を強く拒否する傾向があります。
「施設は暗くて閉鎖的な場所」「自由が無くなる」「知らない人ばかりで孤独になる」といった誤解から、施設での生活に不安を感じています。
実際の施設は環境が良く、レクリエーションや食事も充実していますが、昔のイメージが残っている方も少なくありません。
施設に対する不安や誤解が、入居を嫌がる大きな理由の一つとなっています。
H3.介護は家族が取り組むことだと思っている
親の介護は子どもや家族がするのが当然だと考えている世代の方は、施設入居を受け入れにくい傾向があります。
昔は親と同居が当たり前で、親の世話は子どもが行うという価値観が根強く残っています。
認知症になると理解力や判断力が衰えるため、現在の社会状況を正しく把握することが難しいのが実情です。
介護は家族が行うべきだという思いが強いほど、施設入居への抵抗感も強くなります。
H2.施設入居を嫌がる認知症の方への対処法
施設入居を嫌がる場合には、適切な対処法があります。
本人の気持ちに寄り添いながら、具体的な方法を見ていきましょう。
H3.本人の気持ちや希望をしっかり聞く
施設入居を考える際には、本人の気持ちや考えを丁寧に聞くことが何より大切です。
家族だけが施設入居を考えている場合、本人の気持ちが置き去りになるケースが多く見られます。
周囲にとって些細なことでも、住み慣れた自宅を離れることは本人にとって重大な決断です。
本人が施設入居を嫌がる理由に耳を傾け、理由が分かったら納得できるように一つひとつ丁寧に説明していく姿勢が大切です。
本人の気持ちに寄り添うことで、入居に前向きになってくれる場合があります。
H3.施設のメリットを具体的に伝える
施設入居を嫌がる場合、施設に対してマイナスなイメージを持っている可能性があります。
近頃の施設は環境が良く、本人が想像しているような場所ではないため、施設が実際どのような場所で何をするのか具体的に伝えると良いでしょう。
専門のスタッフがお風呂の見守りや介助をしてくれる、栄養に配慮された食事を提供してくれる、認知症の進行を遅らせるために脳トレを行ってくれるといった具体例が効果的です。
H3.主治医やケアマネジャーに相談する
家族が施設入居を提案しても本人が嫌がる場合、主治医やケアマネジャーに相談するのも効果的な方法です。
主治医やケアマネジャーが施設入居をすすめると、嫌がらずに納得して受け入れる場合が多くあります。
会社勤めが長かった方などは、上司や専門家の言うことを信頼する傾向があり、医師に全幅の信頼を置いている方も少なくありません。
ケアマネジャーは本人の身体状況や認知症状、趣味や嗜好をよく把握しているため、本人に合った声かけや提案をしてもらえます。
H2.認知症の方の施設入居の説得でしてはいけないこと
認知症の方に対して、無理な説得は逆効果になることがあります。
説得時にしてはいけない対応について見ていきましょう。
H3.感情的になる
施設入居について話し合う際に、感情的になってはいけません。
何回説明しても納得してもらえない場合、イライラして感情的になりがちですが、かえって本人の反発心をあおり、気持ちが硬くなって話が進まなくなることが多いです。
認知症の方は話している最中に話題を忘れてしまう場合があり、何について責められているかわからずパニックに陥る方もいます。
本人が前向きな気持ちで施設に入居できるよう、本人のペースに合わせて対話していく姿勢が必要です。
H3.一方的に決定する
本人の同意を得ないまま家族が一方的に入居を決定した場合、本人は家族に不信感を抱くでしょう。
入居後も、どうしてここに連れてこられたのか不安な気持ちのまま生活を送ることになってしまいます。
認知症があったとしても、本人にとってショックあるいは悲しかった出来事は記憶に残るケースが多く、本人の心を傷つけてしまう可能性があります。
家族間の関係悪化を避けるためにも、一方的な判断は避け、本人が納得してから入居するようにしましょう。
H3.圧力をかける
施設入居を話し合う際に、圧力をかけるのは控えなければなりません。
「火の不始末で家が火事になったら近所に迷惑をかける」「介護のために仕事を辞めて生活ができなくなる」といった圧力を与えてしまうと、本人は萎縮して不安な気持ちでいっぱいになってしまいます。
圧力をかけると、本人は追い詰められた気持ちになり、かえって拒否が強くなる場合があります。
本人の気持ちに寄り添い、穏やかに説明するようにしましょう。
H2.段階的な施設入居の進め方
焦らず少しずつ進めることで、本人の不安を和らげることができます。
具体的な進め方を見ていきましょう。
H3.自宅での生活をサポートしながら様子を見る
本人が施設入居を拒否する場合、無理強いをしても良い結果は生まれません。
現状を維持しながら自宅での生活を支援し、タイミングを見て入居の話をしていくのがおすすめです。
頻繁に話をするとしつこいと思われ拒否が強くなるため注意が必要です。
病気やケガなどで心身の状況に変化があったとき、本人の機嫌が良くこちらの話に耳を傾けてくれそうなときなど、適切なタイミングで話をするようにしましょう。
「あなたのことを心から心配している」という気持ちで伝えることが大切です。
H3.デイサービスやショートステイを利用する
施設入居の話を進める中で、本人が少しでも興味を持っているようであれば、デイサービスやショートステイの利用をおすすめします。
デイサービスは日中に施設で過ごすサービスで、ショートステイは短期間施設に宿泊して食事や入浴の介助が受けられるサービスです。
まずは自宅以外の場所に慣れてもらいましょう。居心地が良かったり楽しかったりした場合、施設入居にも前向きになります。
最初は1泊2日から始めて、1週間くらい泊まれるようになると慣れたといえます。
H3.体験入居で施設に慣れてもらう
デイサービスやショートステイに慣れたタイミングで、入居を検討している施設に体験入居を相談すると良いでしょう。
入居予定の施設のため、実際に入居した場合にどのような生活を送るのか、どのような介護スタッフや入居者がいるのかよく分かります。
雰囲気が良く食事がおいしいなど、本人にとって満足できれば入居に対して前向きになれます。
体験入居をする施設は、本人の身体状況や性格、趣味や嗜好を総合的に判断して選ぶようにしましょう。
H2.認知症の方の施設選びのポイント
認知症の方の施設選びにおいて、大切なポイントがあります。
本人が安心して暮らせる施設を選ぶための基準を見ていきましょう。
H3.認知症ケアの体制が整っているか
認知症の方が安心して暮らせる施設を選ぶには、認知症ケアの体制が整っているかを確認することが大切です。
認知症ケアに精通したスタッフがいるか、認知症の方への対応経験が豊富か、認知症の進行を遅らせるためのプログラムがあるかなどをチェックしましょう。
グループホームや認知症対応型の施設は、認知症ケアに特化しているため安心です。
施設見学の際には、スタッフの対応や入居者の様子を観察し、認知症の方が穏やかに過ごせる雰囲気かどうかも確認することが大切です。
H3.本人の性格や好みに合っているか
施設を選ぶ際には、本人の性格や好みに合っているかを重視しましょう。
人と話すのが好きな方は交流の機会が多い施設、静かに過ごすのが好きな方は落ち着いた雰囲気の施設が向いています。
また、カラオケや園芸など本人の趣味を楽しめるレクリエーションがあるか、好きな食事が提供されるかなども確認しましょう。
本人に合った環境を選ぶことで、施設での生活に馴染みやすくなり、入居後も穏やかに過ごせる可能性が高まります。
施設見学で本人の反応を見ることも参考になります。
H3.家族が面会しやすい立地か
家族が定期的に面会できることは、認知症の方の安心につながります。
施設を選ぶ際には、家族が通いやすい立地にあるかを確認しましょう。
自宅から近い、駅から近い、車でのアクセスが良いなど、面会に行きやすい場所を選ぶことが大切です。
面会の頻度が高いほど、本人は「家族に見捨てられていない」と感じ、施設での生活にも前向きになれます。
入居後も家族とのつながりを保つことが、認知症の方の心の安定に大きく影響します。
H2.よくある質問
認知症の方の施設入居に関して、よくある質問にお答えします。
H3.施設に入ると認知症は進行しますか?
環境が変わることで認知症の症状が進行する場合はありますが、必ず進行するわけではありません。
本人の意思に反した入居は大きなストレスとなり症状が進行する可能性がありますが、施設に慣れて楽しく生活している方も多くいます。
H3.本人の同意なしで入居できますか?
施設によっては家族の判断のみで入居可能なところもあります。
しかし、本人の同意なしで入居させると信頼関係が崩れたり、入居後に馴染めなかったりするリスクがあります。
出来る限り、本人が同意したうえでの入居をおすすめします。
H3.費用が心配な場合はどうすれば良いですか?
特別養護老人ホームなど比較的費用が安い施設を検討しましょう。
また、介護保険の負担限度額認定や高額介護サービス費といった制度を利用すると費用の負担を軽減できます。
ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談すると良いでしょう。
H2.まとめ
認知症の方の施設選びは、本人の気持ちに寄り添い、焦らず時間をかけて進めることが大切です。
施設を選ぶ際には、認知症ケアの体制が整っているか、本人の性格や好みに合っているかを確認しましょう。
住宅型有料老人ホームは、小規模で家庭的な環境の中、認知症の方も安心して暮らせる施設です。
本人が納得して入居し、穏やかに過ごせる環境を一緒に探していきましょう。








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